このたびは平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の犠牲になられた方々とその遺族の皆様に心よりお悔やみを申し上げるとともに、被害を受けた皆様に心よりお見舞い申し上げます。
被災地の一日も早い復興と避難等によって不自由な生活を送られている方々が一日も早く日常の生活を取り戻せるようお祈りするとともに、微力ながらもお役立ちできるよう支援等を続けていきたいと考えております。
株式会社において、「定時株主総会は、毎事業年度の終了後一定の時期に招集しなければならない。」と規定されており(会社法第296条第1項)、また、株式会社の定款には、一般的に「当会社の定時株主総会は、毎事業年度末日の翌日から3ヵ月以内に招集する。」などと定められています。そして、国の会計年度と同じく「毎年4月1日から翌年3月31日まで」を事業年度に設定している多くの株式会社においては、5月もしくは6月に定時株主総会を開催するのが通例です。
しかし、今回の東北地方太平洋沖地震の影響によって、通例どおり定時株主総会を開催することが困難な状況にある株式会社もあると考えられることから、法務省では、定時株主総会の開催時期についての見解を公表しました。
上記の会社法第296条第1項の規定は、事業年度の終了後3ヵ月以内に必ず定時株主総会を招集しなければならないと定めているものではなく、今回のように実質的に開催が困難な状況が生じているような場合には、その状況が解消され、開催が可能となった時点で定時株主総会を開催することとすれば、当該規定に違反することにはならないと考えられるとのことです。
また、上記のような特定の時期に定時株主総会を招集すべき旨の定款の定めについても、通常、天災等のような極めて特殊な事情によりその時期に定時株主総会を開催することができないような状況が生じた場合にまで、形式的・画一的に適用しなければならないという趣旨ではないと考えるのが、合理的な意思解釈であるとのことです。
つまり、東北地方太平洋沖地震の影響によって、定款所定の時期に定時株主総会を開催することができない株式会社においては、会社法の規定に従って、事業年度の終了後一定の時期に定時株主総会を開催すれば足り、その時期が定款所定の時期よりも後になったとしても、定款違反にはならないと解されます。
なお、株式会社の定款には、一般的に「当会社は、毎事業年度末日の最終の株主名簿に記載又は記録された議決権を有する株主をもって、その事業年度に関する定時株主総会において権利を行使することができる株主とする。」などと議決権行使に関する基準日が定められています。しかし、議決権行使に関する基準日を定める場合、基準日株主が行使することができる権利は、当該基準日から3ヵ月以内に行使するものに限られていますので(会社法第124条第2項)、東北地方太平洋沖地震の影響によって、定款所定の基準日から3ヵ月経過後に定時株主総会が開催されるような場合には、取締役会などにおいて議決権行使に関する基準日を定め、当該基準日の2週間前までに、当該基準日及び基準日株主が行使することができる権利の内容を公告する必要があります(会社法第124条第3項本文)。
詳しくは法務省ホームページ①及び②をご確認ください。